美女と野獣(Beauty and the Beast)

<作詞> Howard Ashman

<作曲> Alan Menken 

<アレンジ構成>3種類の楽譜があります

  • 2オクターブ/初級 転調なし(トーンチャイム、ハンドベル、ミュージックベル)
  • 2オクターブ/中上級 転調あり(トーンチャイム、ハンドベル、ミュージックベル)
  • 3オクターブ/転調あり 原曲通りの構成です(トーンチャイム、ハンドベル)

<曲について>

1991年の発表されたディズニー映画「美女と野獣」の主題歌です。今回のアレンジはアニメ版を参考にしています。ベルと野獣が踊るシーンがとても素敵ですね。

<参考音源>

 

  •  参考音源のテンポは、初級と中上級は4分音符=73、3オクターブは4分音符=70です。

♪演奏のポイント♪

  • どのアレンジでも共通ですが、楽譜の中で核になる音(聞かせたい音)は、メロディーで、次にベース(ベースはハーモニーを作るために大切です)です。メロディーは原曲の「歌」のパートになります。ベースはだいたい一番低い音です。
  • 人数の都合などで音を省略する場合は、聞かせたい音を残し、それ以外は余裕があれば打つようにしていきましょう。
  • 音量に関しても同様です。全て同じ音色ですので、打つ力を変えて、聞こえて欲しい音を表現しましょう。演奏を録音して客観的に聞くことや、響かせたい音はどれ?などを皆さんで話したりすることも大切ですね。一人一人の音が重なって音楽を作っていく楽器ですので、演奏される皆さんが同じ気持ちで演奏すると、より気持ちの良い演奏が楽しめますね。
  • 演奏しやすいテンポで演奏しましょう。
  • 2オクターブ中上級版と3オクターブ版は途中で転調します。転調前しかない音、転調後しかない音がありますので、ベル割り時に気をつけてください。楽譜のベル数を参照してください。上段の数字は転調前、下段の数字は転調後のベル数です。

 

<初級>

  • 気軽に楽しんでいただけるように作りました。
  • 同時に鳴らす音を少なくしていますので、ズレはあまり気にせず鳴らしましょう。
  • メロディーが一番高い音になっていますので、歌うように気持ちよく鳴らしてください。
  • D4音は、1小節内で伴奏とメロディーの2つの役割があります。例えば、5小節目は、1拍目と3拍目に鳴らします。ここは、「同じ音が2回」ではなく、「1回目(1拍目)と2回目(3拍目)の役割の違い」を意識して打つようにしましょう。1拍目は前からの流れの音(伴奏)、3拍目はメロディーの始まりの音です。1拍目は伴奏なのでやさしい音(小さめの動き)で、3拍目はメロディーの始まりが伝わるように、打つ前の動きをしっかりとって打ちましょう。1本で持つ場合は、2拍目で楽器を持たない方の手に楽器を軽くあてて響きを止め、反動で振り上げて3拍目で打つようにすると、「役割の違う音」に聞こえます。5小節目の他に7、13、15、29、31小節が該当します
  • 低い音は拍を数える意味もあって4分音符で刻むようになっています。あまり元気に打ってしまうと曲のイメージから外れてしまうので、気を付けましょう。

 

<中、上級>

  • 2オクターブで、華やかで、演奏しやすいように、アレンジしました。
  • メロディーよりも高い音域にメロディを飾る音があります。音量に気を付けて打ってください。強弱記号を参考にしてください。
  • 5、7小節、メロディーの始まりの音量mp(メゾピアノ)は「やさしい音」と捉えてください。2拍目を休符にしていますので、しっかり音を切って用意をしてから3拍目を打つようにしましょう。 
  • 21~24小節のベース音は、ワウ、ワウ、ワウ、ワウ....というイメージです。以下は打ち方です。参考にしてみてください。
  1. 1拍目()は腕から振り上げて(音量に見合う高さ)用意して打つ。
  2. 1拍目()は1拍目で振り下ろした位置のまま、手首だけを返して用意。
  3. 1拍目裏()は2の状態から打つ。
  4. 1拍目裏(お)は腕から振り上げて用意。
  5. 2拍目以降1~4の繰り返し
  • つまり、1と、2と、3と、4と、と、を意識しましょう。1拍目前と「お」で腕から振り上げて用意し、他は手首の動きで打つようにしましょう。声に出して腕を動かしてみると分かりやすいです。難しい場合は、1拍目のみ振り上げて、以降は手首だけで打つか、1、2、3、4拍目(4分音符にあたるところ)を打つようにしましょう。
  • ここは8分音符の連打の中に4分音符の拍感が欲しいため、このアレンジにしました。
  • 28小節から転調します。27小節をたっぷりとって転調に向けて盛り上げましょう。

 

<3オクターブ>

  • 原曲と同じ構成になっています。
  • メインのメロディーと、それを飾る様々なメロディーで、厚みのある響きになっています。間奏がありますので、気持ちの切り替えも大切になります。そういう意味で、中、上級の方向けのアレンジになっています。ただ、冒頭に書きましたが、音を抜粋したり、カットしたりと、いろいろな形で演奏できますので、人数やレベルに合わせて楽しんでいただけると思います。
  • 演奏では、縦を合わせることと、それぞれの旋律の横の流れを意識てください。1つの音は「旋律」というつながりの中の1音です、つながり、を意識していくことで、音楽がどんどん膨らんでいきます。
  • 5小節目のF#4は、1拍目はハーモニーの一部、3拍目はメロディーの始まりです。3拍目は用意をして入りましょう。強弱記号mp(メゾピアノ)は「弱い音」というよりも「やさしい音」と捉えてください。他の小節も同様です。
  • 「D」(リハーサルマーク)は間奏です。雰囲気を切り替えます。28小節目から29小節1拍目へ向けて盛り上げ、29小節は響きが残っている中から気持ちを切り替えて3拍目に入ります。動きを少なくして切り替えを表現しましょう。33小節からだんだんと動き始め、36小節で一気に盛り上げます。ベースの動きがだんだんと細かくなりメロディを引っ張ります。
  • 43、44小節は転調へのつなぎです。休符で響きをしっかりを止めましょう。
  • 44小節の6連符は次の場面への大切な橋渡しです。テンポにとらわれず、焦らずに打ちましょう。そして、45小節1拍目はタイミングを合わせて入りましょう。指揮者がいない場合は顔や目を見て合わせましょう。
  • 「G」も一度気持ちを落ち着けます。56小節目でベースが動き出し、一気に膨らませます。
  • 「H」は後奏です。淡々と入り、68、69小節をたっぷり歌って終わりへ向かってください。(68小節のハーモニーが美しいですね。)

 

仕上げるまでに少し時間のかかる作品かもしれませんが、じっくり、ゆっくり楽しんでいただけると思います。