Part of Your World(パート・オブ・ユア・ワールド)

<作詞> Howard Ashman

<作曲> Alan Menken 

<アレンジ構成>

 ◇3種類の楽譜があります

 ◇全て2オクターブ、トーンチャイム、ハンドベル、ミュージックベル用です。

  • 上級 / 20音、G4〜G6、原曲通りの構成、前、後奏あり
  • 中級 / 19音、G4〜G6、1コーラス、前、後奏あり
  • 初級 / 18音、G4〜G6、1コーラス、前、後奏なし

<曲について>

ディズニー映画「リトル・マーメイド」より、アリエルが地上への憧れを歌う、とても綺麗な曲です。

<参考音源>

 

  •  参考音源のテンポは、全て4分音符単位で、初級は90、中級は95、上級は100です。

♪演奏のポイント♪

付録の<合わせやすいイントロ>について

この曲は流れるようなイントロが素敵ですよね。
初級はイントロなし、中級は原曲に近いハーモニーのイントロで動きは少なく、上級は原曲通りのイントロ、になっています。それぞれのレベルに応じて、まずはメインのメロディを楽しんでいただくためなのですが、
「やはりあのイントロを演奏してみたい」「なかなかタイミングが合わない」という皆さまに「合わせやすくて、原曲に近い響きに聞こえるイントロ」の一案を考えました。
音の重なりが多いので、原曲に比べて少し重い感じに聞こえてしまいますが、合わせやすいと思います。
演奏してみて、試してみてください。
このイントロは「待って鳴らす」ではなく「鳴らして止める」という構成になっています。
例えば、原曲のイントロ(上級の方)は、1小節目は「ファ、ソ、ラ、ド ファ、ソ、ラ、ド」です。
「ド」を鳴らす方は、「〇、〇、〇、ド、〇、〇、〇、ド」となりますね。
「〇」の拍を待って、タイミング良く鳴らすことが難しくもあります。他の音も同様です。
そこで、「待って鳴らす」のではなく「同時に始めて止める」という方式にしました。1、2拍目は、「ファ(F5)は1回、ソ(G5)は2回、ラ(A5)は3回、ド(C6)は4回」鳴らします。3、4拍目も同様です。
以下に練習方法をご案内します。
<完成の形>
これは「合わせやすいイントロ」の楽譜を言葉で表したものです(1,2拍目)
同時に始めて、それぞれの音の回数を鳴らしたら止めます。これを2回演奏して1小節になります。下の順番で練習してみてください。
<練習方法>
1.メトロノームなどに合わせて、ファ、ソ、ラ、ドの4つの音を同時に4回鳴らします。声を出して「イチ、ニ、サン、シ」と言いながら全員のタイミングが合うまで練習します。(合わせにくい時は、楽器は持たず手拍子で合わせることから始めましょう。声は出します)

2.同様に3回鳴らします。「イチ、ニ、サン」は鳴らし「シ」は止めます。声を出してカウントしましょう。

3.同様に2回鳴らします。「イチ、ニ」は鳴らし「サン、シ」は止めます。声を出してカウントしましょう。

4.同様に1回鳴らします。「イチ」は鳴らし「ニ、サン、シ」は止めます。声を出してカウントしましょう。

 

4まで練習してタイミングが合うようになったら、<完成>の図の通りに演奏してみましょう。

<全般> 

  •  どのアレンジでも共通ですが、楽譜の中で核になる音(聞かせたい音)は、メロディーで、次にベース(ベースはハーモニーを作るために大切です)です。メロディーは原曲の「歌」のパートになります。ベースはだいたい一番低い音です。
  • 人数の都合などで音を省略する場合は、聞かせたい音を残し、それ以外は余裕があれば打つようにしていきましょう。
  • 音符をつないでいる線は、音のつながりを表しています。
  • 3連符は「通常よりもそれぞれの音を少し長め引っ張る(タ、タ、タ を タァタァタァ)」くらいの感じにとらえてください。
  • 音量に関しても同様です。全て同じ音色ですので、鳴らす力を変えて、聞こえて欲しい音を表現しましょう。演奏を録音して客観的に聞くことや、響かせたい音はどれ?などを皆さんで話したりすることも大切ですね。一人一人の音が重なって音楽を作っていく楽器ですので、演奏される皆さんが同じ気持ちで演奏すると、より気持ちの良い演奏が楽しめますね。
  • 演奏しやすいテンポで演奏しましょう。

 

<初級>

  • 気軽に楽しんでいただけるよう、大切なメロディー、と、動きは少なめ、に作りました。
  • 同時に鳴らす音を少なくしていますので、ズレはあまり気にせず鳴らしましょう。
  • LV奏法がありますので、楽器特有の響きを楽しんでいただけます。
  • メロディーが一番高い音になっていますので、歌うように気持ちよく鳴らしてください。
  • 拍を数えやすいように、なるべく拍を刻むような音を入れています。あまり元気に打ってしまうと曲のイメージから外れてしまうので、気を付けましょう。
  • 3連符が難しいようでしたら、付点音符寄りに演奏してみてください。歌って感覚をつかむ練習も効果的です。例えば、16小節4拍目から18小節は「、、、タタ」「タァタァタァ、タァタァタァ」「タンタァァァタタ」と歌って、歌(声)に合わせて手を叩いたり、楽器を鳴らしたりして練習を重ねてみてください。

 

<中級>

  • イントロ、エンディングが付き、メインのメロディーは上級とほぼ同じです。
  • 1コーラスでしっかり盛り上がる構成になっています。
  • 51小節のダンプ記号は、50小節から音を重ねていって51小節2拍目で音を止める意味です。響きがなくなったところに、3拍目からのメロディーが入ってきます。
  • 56小節からのエンディングは「ド(C6)」がメロディーの最後の音になりますので、しっかりのばしてください。下の和音は弱め。です
  • イントロは楽譜に記載の形の方がテーマのメロディーの始まりが目立つと思います。上にも書きましたが、お好みで付録も試してみてください。

 

<上級>

  • 原曲と同じ構成になっています。
  • メインのメロディーと、それを飾る様々なメロディーで、厚みのある響きになっています。
  • 2オクターブですので、メロディーと伴奏の音域が近くなっています。役割による鳴らし分けが大切になり、上級の方向けのアレンジです。
  • イントロからテーマへ、流れで入ってしまうとテーマが目立たなくなるので、5小節目のラ(A5)はしっかり、前と区別して鳴らしましょう。
  • 「F」へは前からの流れのまま入っていきます。3連符は刻むようにではなく、少し長め、程度にとらえましょう。63小節から少し落ち着いて、66小節4拍目から徐々に盛り上げていきます。
  • 82小節からの流れは83小節1拍目の和音を打ち直しまでつなぎます。この1拍目の和音はたっぷり1拍分のばし止めます。わん!ではなく、わ~~ん!です。そして上のファ(F6)だけが残ります。響きを聞かせた後、一度音を止めて、ファを打ち直しましょう。
  • 88小節はド(C6)をできるだけ長くのばすため、このアレンジにしました。メロディーの最後の音ですので、たっぷり鳴らし、4拍目裏のドは弱く鳴らしましょう。
  • テンポの揺れが多くあります。縦を合わせることを意識してハーモニーを楽しんでください。
  • 全体を通して、縦を合わせることと、それぞれの旋律の横の流れを意識てください。1つの音は「旋律」というつながりの中の1音です、つながり、を意識していくことで、音楽がどんどん膨らんでいきます。

 

映画の1シーンのように、ドラマチックな展開、響き、を楽しんでいただけたら嬉しいです。